発音記号のウソ(後編) [【文法用語ゼロ英語】開発者として]
Yahoo!の「知恵袋」で、僕の記事が攻撃されています。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1318910568
僕はウソツキでも、耳が悪いワケでもありません。
皆さん、最後まで読んでくださいね。
参考
前回記事のクイズ、わかりましたか?
CMで使われているフレーズも混ぜ込んでおいたし、
「今日の1曲」の中にそのまんまってヤツもあったし、
1個わかれば芋づる式にわかるように作問したつもりです。
では、正解発表です。
(a)ワラ= water
(b)ェナィ= and I ...
(c)イズネ= ...,isn't it
(d)ァリルべ= a little bit
(e)アイラバ= I love her.
(f)アィガリッ= I got it.
(g)ァララァブ= a lot of
(h)ァナプゥ= an apple
(i)アィラビム= I love him.
(j)ナラローォ= Not at all.
(k)サルディ= Saturday
(l)アィムラビネ= I'm lovin' it.= I'm loving it.
(m)ァノゥリンジ= an orange
(n)モロサィコゥ= motor cycle
(o)チェキラゥッ= Check it out.
(p)アィガルゴゥ= I gotto go. = I got to go.
(q)フォラナゥァ= for an hour
(r)アィゥゲッチュ= I'll get you.
(s)テイキリーズィ= Take it easy.
(t)ダゥビファィン= That'll be fine.
(u)ッタィミズィッ= What time is it?
(v)ゲラゥロブヒァ= Get out of here.
(w)ゥエィラミニッ= Wait a minute.
(x)アィゲラッパッテイッ= I get up at eight.
(y)アィゥピッキューアッ= I'll pick you up.
(z)ヒウォネッゴルイーラゥ= He wanted to go to eat out.
いかかでしょうか?
「えー!なんでー!!」
と叫んでる方、結構多いんじゃないかなと思います。
タイトルにも書いていますが、発音記号ってウソなんです。
いや、その単語1個だけを単独で発音すれば、発音記号は確かに正しいんです。
以前ご紹介した発音の聞ける英英辞典サイト(http://www.m-w.com/)で各単語を聞いてみてください。
でも単語1個だけの文なんて、ほとんどあり得ないわけです。
英語では単語が連なると、
学者の決めた発音記号通りになんか発音しないんです。
では、どうなるかというと・・・音が合体するんです。
その他にも、
生英語では発音記号とは異なる音の変化現象が出てきます。
単語の組み合わせによっては、
アクセント位置さえ変わってしまう場合もあります。
ここから先、聴きなれない言葉が出てきますが、これは文法用語を使わないHirosuke式の解説です。
ルール①
「変身合体」
(h)ァナプゥ= an apple や (m)ァノゥリンジ= an orange はお馴染みですよね。
(q)フォラナゥァ= for an hour も同種です。
(hour の h は元々読みませんから、n の合体する相手は ou です。)
ルール②
「シンクロ合体」
同じ音が連続する場合に起こります。
want to の場合、t の音が連続しますから、「ウォント トゥ」ではなく「ウォントゥ」になります。
問題の中には、この種のものを入れていません。
want to の場合、会話では更なる音の変化が起きて「ウォナ」になります。
ただし、この変化は主に米語です。
まじめな英国人は「ウォナ」とは言いません。
ルール③
「伸ばすLは ラリルレロ」
「短いLは軽く ゥ ォ」
わかりやすい例では、
最近のテレビ番組名で「アンビリーバボー」っていうのがあります。
(僕なりに書くと「ァンビリーバボォ」ですが。)
世界トンデモ事件簿 アンビリーバボーなウワサ69
(別冊宝島) (別冊宝島 1799 ノンフィクション)
- 作者:
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2011/08/04
- メディア: 大型本
他の例では milk。
「ミルク」と何度叫んでも通じません。
それよりも、
「ミゥク」または「ミォク」と言った方が、
圧倒的に通じます。
これまた以前ご紹介した口の形と舌の位置が見れるサイトで、
「L」を確認してみましょう。
http://www.uiowa.edu/~acadtech/phonetics/english/frameset.html
("liquid"をクリックすると「L」が出て来ます。)
ほらほら、
「アイウエオ」っぽく聞こえますよね?
でも、
舌の位置や口の形を気にしすぎると、
口が回らなくなります。
聞こえた通りに言ってしまいましょう。
上の問題で言えば、
(t)ダゥビファィン= That'll be fine.
がコレにあたります。
(h)ァナプゥ= an apple や (r)アィゥゲッチュ= I'll get you.
は①③が組み合わさっています。
ルール④
「強い所は、より強く。」
「弱い所は、それなりに。」
ずいぶん昔のCMコピーみたいですね。(笑)
FUJIFILM フジカラー PREMIUM 400
27枚撮り 135 PREMIUM 400 27EX 1
- 出版社/メーカー: 富士フイルム
- メディア: Camera
英語では、
いわゆる「アクセント」の部分は思いっきり強く発音しますが、
それ以外はフニャって感じに弱くしか言いません。
だから、
(e)アイラバ= I love her. や (i)アィラビム= I love him.
では h の音が日本人に聞こえません。
(l)アィムラビネ= I'm lovin' it.= I'm loving it.
でも g は日本人には聞こえず、
さらに「変身合体」が起きています。
これと同種なのが (b)ェナィ= and I ... や (c)イズネ= ...,isn't it です。
(u)ッタィミズィッ= What time is it? では④②①が組み合わさっています。
ルール⑤
「Tの音は ラリルレロ」
これは厄介です。
コレも「L」と同じく聞こえたように、
そのままマネして言ってしまうのが得策です。
なので、
意図的に問題のほとんどをコレに絡めました。
当然①②③④との合わせ技が必要です。
「音が変化する理由をどうしても知りたい」という方は、コメントください。
納得できるお答えをします。
でも、長ーくなるので覚悟してくださいね。
ここでトリビアを2つ!
ジョン万次郎は、その著書の中で「スイカ」を「ワラメロン」と書いていた。
海外のレストランで、ヤクザ風に「ウォルァ!」と言うと、「水」が出てくる。
ここまで読んだ方、
長くて既にイヤになってませんか?
わかりますよ、
その気持ち。
だって、ルールは他にもまだあるんですから。
書いてる僕も嫌になってきました。
今日の一曲:
WINKのヒット曲のオリジナル。
サビ部分が「ターニリィントゥラブ」と聞こえます。
http://www.lyricsfreak.com/k/kylie+minogue/turn+it+into+love_20080940.html
コメント 0