訳者あとがき 3rd段落 [エーリッヒ・フロムの遺産]
著者バーストンは、フロムが少なくともアメリカにおいては、死後不当に軽視されていると感じ、フロムを正等に位置づけようとする。著者が最も重視するのは、フロムのフロイトとの関係である。フロムは無意識の領域にメスを入れたフロイトを高く評価したが、彼の生物学的、機械論的な衝動理論や父権主義的な枠組みは批判した。しかし、フロムはフロイトの天才を認め、その先駆的な業績には多大の敬意を払っていたのである。著者はこの二重感情に注目し、フロムを「忠実な野党」に分類している。そして、フロイトを取りまくさまざまな学者たちのフロイトに対する態度と、フロムのそれとを対比してみせる。フロイトという焦点を持つゆえに、それぞれの類似点や相違点が浮き彫りになるのであって、ライヒやマルクーゼとの対比も、そのためにいっそう興味深いものとなっている。
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著者バーストンは、
フロムが少なくともアメリカにおいては、
死後不当に軽視されていると感じ、
フロムを正等に位置づけようとする。
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エーリヒ・フロム
ファシズムの起源を明らかにしたドイツ心理学者
著者が最も重視するのは、
フロムのフロイトとの関係である。
ジークムント・フロイト
「20世紀における最も高名な心理学者」の格付け⇒第3位
フロムは無意識の領域にメスを入れたフロイトを高く評価したが、
彼の生物学的、機械論的な衝動理論や
父権主義的な枠組みは批判した。
しかし、
フロムはフロイトの天才を認め、
その先駆的な業績には多大の敬意を払っていたのである。
著者はこの二重感情に注目し、
フロムを「忠実な野党」に分類している。
そして、
フロイトを取りまく
さまざまな学者たちのフロイトに対する態度と、
フロムのそれとを対比してみせる。
Wikipedia
ヴィルヘルム・ライヒ
13歳:母親が自殺。17歳:父親が自殺同然の死に方をする。
フロイトという焦点を持つゆえに、
それぞれの類似点や相違点が浮き彫りになるのであって、
ライヒやマルクーゼとの対比も、
そのためにいっそう興味深いものとなっている。
ヘルベルト・マルクーゼ
「否定の哲学」を根底に据え、1960年代の新左翼運動に大きな影響を与えた。
ソビエト・マルクス主義
―抑圧的工業社会のイデオロギー批判
(1969年) (サイマル双書)
- 作者: ヘルベルト・マルクーゼ
- 出版社/メーカー: サイマル出版会
- 発売日: 1969
- メディア: -
- 作者: ヘルベルト・マルクーゼ
- 出版社/メーカー: 合同出版
- 発売日: 1968
- メディア: -
一次元的人間 新装版
―先進産業社会におけるイデオロギーの研究
(現代思想選 3)
- 作者: ヘルベルト・マルクーゼ
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 1980/06
- メディア: 単行本
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