病気等で長期休暇を取る東電社員の代替要員として、
数ヶ月×数回ほど東電の内部で働いた事があります。
当初は、
まだ若くてキャリアも乏しかった自分に対し、
わざわざ指名を頂いた事に非常に感謝していました。
しかし、
何回も何ヶ月も毎日やっていると、
さすがに色々と見えて来るものです。
東電には【真の専門家】が存在しません。
もちろん、
自分が担当している仕事は「専門家」ですが、
それ以外は自分の所属課であっても、
全くの素人と変わりありません。
工事に関して言えば、
社内の「専門家」が【真の専門家】を手配しますが、
ほぼ全て外注です。
外注業者が設計を請け負い、
別の業者が施工を請け負い、
さらに別の業者が保守点検を請け負う。
下段に行くほど、
専門知識の必要レベルも下がります。
僕は末端の下請け会社の新入社員で、
業界の専門知識も何も知りませんでしたから、
東電社員の代替要員として選ばれたのでしょう。
ところで、
外注業者が現場で働いている間、
東電の社員は何をしているのか。
各現場の監理です。
具体的に言うと、
管理棟の中で作業番号札の出入りチェック。
それだけです。
現場には滅多に顔を出しません。
顔を出したとしても、
それは「滅多に見られない箇所だから。」という、
ほとんど見学気分な理由です。
東電社員は電気なんか作ってません。
いつ必要になるやも知れぬ、
緊急性のない書類作成が日常業務。
それも、
【データ管理】と言う名の、
データ監視や数値の補正⇒改ざん。
これが日本の電力業界の縮図です。
いまだに何も変わっていません。
こんな体制・体質だから、
原発事故は再び必ず起きます。
そして、
起きたら最後、
食い止められません。
事態が収束どころか拡大する一方なのは、
あまりにも当然の結果なのです。
元【TEPCO下請け会社の平社員】が辞めた理由を告白・懺悔します。
http://tada-de-english.blog.so-net.ne.jp/2012-03-19
[英文テクニカルライターとして]