前置詞にも「イメージ」がある [【文法用語ゼロ英語】開発者として]
僕はある英語の先生のブログを頻繁に覗いていました。
そこでの解説と、
生徒さんとのやり取りを眺めていたのです。
そのうち僕はイライラ・イライラ・・・・。
だって、先生の説明が・・・。
そして、
とうとう文字通り、
「お邪魔」してしまったんです。
結果、
その生徒さんの疑問は僕の解説で見事に解決しましたが、
ブロガーとしてマナー違反だったと思います。
ちょうど1年経ってそのブログを見に行ったら、
まだ僕のコメントが残っていたので拾ってきました。
生徒さんと先生のお名前は伏せたうえで、
Hirosuke式解説を公開します。
(解説をよりわかりやすくするために、色付けしたり、一部修正しました。)
<●●さん>
I see many movies on video.
<**先生>
●●さん,さっそくに練習の問題に解答をいただきありがとうございます.
こういう表現を,自分の好きなものについて言うのに使えたらと思っています.
次回をお楽しみに.
●●さん (**先生、文字通り、また「お邪魔」します。)
単語って絵に描けるんですよ。
というより、本当は絵(イメージ)そのものなんです。
辞書に書いてある訳語に囚われてしまうといけません。
Hirosuke式で説明してみますね。
(絵が下手ですみません。)
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*on のキモチ=「ピッタリ、くっつき、点で、密着」
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*on のイメージ
(1)
___◎___ → これだと「~の上(に、で、の)」ですね。
(2)
|
|
|◎ → 向きが変わっただけ。だからこれも on。
| 「ピッタリ、くっつき、点で、密着」でしょ?
|
(3) ______ ___ ◎__ さらに向きを変えると、こうですね。
◎がうまく密着してないですけど。
これは、もはや「~の上」ではありませんね。
(1)(2)(3)に共通なのは
「ピッタリ、くっつき、点で、密着」というキモチ
なんです。
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では、I see many movies on video. の文を絵にしてみましょう。
movies=◎、video=__ として
(2)のイメージに乗せると、こうなりますね。
|
|
|◎←movies <(● ●)> ← ビデオ見てる人
|
|
↑
video
ほらほら、video に movies が
「ピッタリ、くっつき、点で、密着」
してるでしょ?
だから、この 「on」 は 「video で」 って読めるんです。
じゃぁ、なんで on に「~に関して」という意味があるのかって?
ほら、「密着取材」とか言うじゃないですか。
そのイメージですよ。
密着取材ですから、
相当詳しい場合ですね。
だから、I see many movies on video. の文で
on を 「~に関して」と読むのは、
意味的にちょっと無理があります。
だって「ビデオに関して密着取材した映画」ってことになりますから。
(そういう映画が有り得ないとは言い切れませんけど。)
<●●さん>
先生失礼します。
hirosuke さん、ありがとうございます。
ビデオの上に乗せた映像 を見るという風に思うわけですね。
●●さん、その通りです。
もう1つ、on のキモチとイメージがよくわかる例。
時間ピッタリに= (just) on time
先生、横からお邪魔して本当にすみませんでした。
でもどうしても黙ってられなくて。
理由が二つあります。
①
●●さんの疑問が、英語出来ない時代の僕と同じだったから。
②
先生の説明は僕が英語をやり直した時に目にしたものと同じで、
それでは僕の疑問は解決しなかったから。
僕の教え方は、
学問的に見たら「正しい」とは言えないかもしれません。
でもこれは、
出来なくて苦しんでいた僕が、
色々と勉強して得た知識・感覚を自分なりに消化し噛み砕いて表現したもの。
実際、
この教え方で僕の生徒はドンドンと理解し、
グングンと力をつけているのです。
英語で苦しんでいる人・生徒のために、
この僕独自の教え方をもっと広めたい。
イラスト・音声付きで教材化したいんです。
GW終了後は本業(テクニカルライター)が忙しくなるので、
当分は「お邪魔」することもないと思います。
次に伺う時に、
先生のこの講座がどのように進化しているか楽しみにしております。
前置詞に限らず、ある語の最基本義をイメージでつかむというやり方はこの10年くらい英語教育界でも普及している方法です。
例えばrunの基本義は「何かをある程度の速さで回す(回る)」というイメージであり、従って、
1 足や車輪を回す→走る
2 機械装置が回る→作動する
3 会社や組織を回す→運営する、経営する
私もイメージによる語彙把握は生徒に提示しますが、しごく断片的です。この方法論を独自に体系化したhirosukeさんはすごいです。
by shira (2008-07-20 23:06)
shira さん、「すごい」だなんて、そんな・・・。
「独自」といっても、ヒントは複数の本から得ているんですよ。
「それはパクリだ」という人もいるかもしれませんが、僕の説明法は、どこにも見られないはずです。
使えない・役に立たない文法書が多いのですが、各々の本は、ごく少ないながらも長所があります。
僕は、そんな数少ない長所を拾い集め、組み合わせ、さらに解釈を加えて融合させて来ました。
出来上がった教授法は、そうですね、確かに「独自」ですね。
文字だけでは表現仕切れないのが悩みの種ですが。
by Hirosuke (2008-07-21 23:47)