ことわざのウソ① [【文法用語ゼロ英語】開発者として]
過去記事の再アップです。
読書百遍、意自ずから通ず。
この言葉、大嫌いです。
「XXXXX・マラソン」とかいう教材を思い浮かべてしまいます。
わからないものは、何度聞こうが、いくら読もうが、やっぱりわからないんです。
相手が目の前にいる場合は別です。
What do you mean by that? って、直接聞いて確認できますから。
でも、教材が相手じゃ、聞きようもありません。
意味もわからずに音読しても、それは単に口が運動しているだけ。
脳ミソは全く動いていません。
脳ミソは、意味を感じ取った時にこそ動くのです。
いま口を動かし声に出しているその箇所の意味を、明確にイメージしながら音読する。
そうしなければ「読書百篇」など、それこそ文字通り、意味のないものとなります。
赤ん坊だって、周りの声をただスポンジのように吸収しているわけではないんです。
語りかけられる際の話し手の声や表情に意味を見出すからこそ、いつの間にか理解し、話せるようになるのです。
これに関するむごい実験結果があります。
生まれてからしばらく、赤ん坊を実の母親が一度も顔を見せずに育てたんだそうです。
(お面か何か、かぶってたんでしょうか。)
その結果、愛情を込めて育てたにもかかわらず、その子供の言語能力は、他の子供と比較して明らかに大きな遅れをとったとのこと。
この実験結果から僕が感じたのは、
『赤ん坊の言語習得は右脳云々』とかよく言われるけど、右だろうが左だろうが、要は『意味を感じるかどうか』に拠るんじゃないのか。
ということです。
真っ先に意味を知る。
僕の英語トレーニングの第一歩が「意味」から入るのは、実はこんな考察からなんです。
Hirosukeさん、、コメントありがとうございました。
> 真っ先にまず意味を知る。
なるほど、なるほど、、hirosukeさんは「まず意味ありき」なのですね!
素読舎の根石氏が唱えているのは、「まず音ありき」です(笑)。 まず、音を作って、、音が完成してから「意味を充填」させます。 hirosukeさんや私のような上級者は、イメージの確保(意味づけ)と音作りを同時にできますが、初心者には通じる音を作ってから意味を扱います。 最初から意味と音作りを同時に扱わないので、このやり方だとストレスが少ないんですよ~。 (初心者は通じる英語の音を作るのが大変ですからね~。)
> わからないものは、何度聞こうが、いくら読もうが、やっぱりわからないんです。
これはまさしくその通りです。
「読書百遍、意自ずから通ず。」
たしかに、hirosukeさんの言う通り! わからないものは「百篇」読んでもわからない・・です。
私がやっている「音作り」は、とりあえずの音が完成したらすぐに意味の充填を始めます。 音作りが先です。
そして「とりあえず完成した音(発音)」にあわせてイメージを動かします。 イメージの動き易い文章と動きにくい文章とありますが、とにかく繰り返し何度も何度も唱えます。 時にはゆっくり、時には速く。イメージの動きを意識して唱えます。
語学としての英語として本を読んだ時、1回読んで「解らなかった」....で、終わりにしてはいけません。 どこがわからなかったのか、、一度考えます。 英語の本なら、単語がわかっていないのか、文法的な知識が足りないのか、、または哲学的な内容の意味理解が足りないのか、、、。どこまで理解していて、、どこから理解できていないのか自分で考察します。
そこを把握し、、足りない所を補い(単語の意味調べとか・・)、そしてもう一度読みます。 2回目です。 でもそこで終わりにしてはいけません。 どこまで理解して、どこが分かり難いのかもう一度考えます。 そしてもう1度読みます。 そしてさらに、、そしてさらに、、。 こうして歯ごたえのある内容の本は噛み砕いていきます。
日本語でも難しい内容の本は、イメージが動くようになるまで「考えながら」100回位読みます。 気が付くと知識は血肉となっています。 それと同じです。
意味もわからないのに百回読むというのは、はっきりいって拷問に近いです。
ですが、1回読んだ後に「はて、、何と書いてあったのだろう?」」と考察し、意味を考える手間を一度挟むだけで2回目の読み方が変わってきます。 何度も繰り返し読む事で「理解できていないキーワードや文章」が浮き上がってきます。 で、、、これが、日本で英語をやるって事だと思います。Hirosukeさんの言っている事とまったく同じです。 (プレジャーリーディングとしての本読みとは別物ですよね。)
スミマセン、、長々と、、、語学論なので熱くなってしまいました~。 英語の勉強は楽しいですね~。
えっと、、音声アップの件、、私のHPから空メールを送って頂ければ、メールでやり方をお知らせいたします。 おじゃましました~。
by yoshi (2007-04-08 22:36)
yoshi さん、音声アップ方法を教えて頂きありがとうございます。アメリカ人を上司に持つというyoshi さんに、僕の激辛英語論を「めちゃくちゃ面白い」と言って頂けたのは、うれしい限りです。
僕の記事だけでなく、頂くコメントも濃いですよ。英検1級の方、翻訳実務家、TOEIC900超の方、在米の方、塾講師、教育ママ、お医者さん・・・みなさん、英語力や人間力で僕より優れた方達ばかりです。そしてまた一人、yoshi さんに出会えました。
yoshi さんのやっている「音作り」、挑戦してみます。上手くアップできますかどうか・・・乞うご期待!
by Hirosuke (2007-04-11 22:56)